IPoEの種類でV6プラスとクロスパスの違いを教えてください

インターネットに接続するVNE事業者が異なります。
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「V6プラス」: 株式会社JPIX
「クロスパス」:アルテリアネットワークス株式会社

目次

IPv4 over IPv6 機能の違い

IPv4 over IPv6は、IPoEのIPv6通信を利用しながらもIPv4インターネットへの通信を可能にする技術を指します。
動的IPv4アドレス(固定IPv4アドレスオプション無し)の場合、複数のユーザーが1つのグローバルIPv4アドレスを共用する形となります。

この技術では、NATというアドレス変換技術が使われていますが、変換する場所が異なるため、IPv4のポート開放に関する制約が異なります。

ポート開放が必要なお客様は、V6プラスを選択してください。

また、クロスパスの場合でも、固定IPv4アドレス オプションを使用することで、ポート開放が可能です。

V6プラス MAP-E 方式

任意のポートを開放することは出来ません。しかし、割り当てられたIPv6アドレスにより、RFC7597に準じて最大240個のポートを開放できます。

これは任意のポートではありませんが、ルーターのポートマッピングを利用してインターネットから自宅内のNASやWEBカメラへのアクセスが可能になります。

※固定IPv4アドレスオプションを使用している場合、上記の制限は適用されません。

対応ルーター一覧
https://www.jpne.co.jp/service/v6plus/

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クロスパス DS-Lite 方式

動的IPアドレスの場合、ポート開放が一切できません。
その結果、インターネットから自宅内のNASやウェブカメラへのアクセス、またはサーバーの公開などが不可能になります。

※固定IPv4アドレスオプションを使用している場合、上記の制限は適用されません。


対応ルーター一覧
https://www.arteria-net.com/files/user/images/business/service/internet/xpass_ipv6.pdf

通信速度

V6プラスとクロスパスは共に高品質な通信サービスを提供しています。
ただし、速度の測定結果はお客さまの環境や地域により異なることをご了承ください。
当社の検証結果はあくまで参考の一部であり、V6プラスとクロスパス間の通信速度差は微小です。

この検証結果は、お客さま環境においての通信速度を保証するものではありません。
計測は、こなぎ光 withフレッツNEXT(最大1Gbps) + 固定IPv4アドレスオプションで行ったものです。
検証時の使用ルータは YAMAHA RTX1210です。

なお、「フレッツ光クロス(最大10Gbps)」については未計測ですが、概ねNEXTの2~2.5倍程度をなっております。

V6プラス

最大速度 750Mbps程度
概ね安定して500Mbps程度

クロスパス

最大速度 750Mbps程度
概ね安定して350〜500Mbps程度

この検証結果は、計測するタイミングにより大きく変わるものです。決してクロスパスが速度面で劣っているということではありません。
地域や時間帯によっては、全く異なった結果になることもあります。
また、お客様環境で検証いただいたものでは、クロスパスのほうが、速度、遅延とも優れていたという例もあります。
当社でも、両方の回線を使用していますが、体感できる差はありません。

まとめ

固定IPv4アドレス オプションを利用されるお客さま

固定IPv4アドレスが1個から16個まで必要な場合、どちらのIPoEサービスを選択していただいても大きな差異はありません。
しかし、固定IPv4アドレスが32個、もしくは64個必要な場合は、V6プラスの選択してください。
ただし、32個、64個はご利用のルーターの対応状況をご確認ください。

また、DNS逆引きホスト名を任意に設定可能なのはV6プラスのみです。

動的(固定IPv4アドレス オプション無し)を利用されるお客さま

ポート開放が必要なお客様は、V6プラスが最適です。

もしポート開放が必要でない場合、どちらのIPoEサービスを選択しても大きな違いは見られません。

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